最近、音楽や表現に関わる人たちと、Zoomなどで一人ひとり話しています。
歌っている人、楽器を演奏している人、バンドで活動している人。学校で音楽を学んでいる人もいれば、普段は別の仕事をしながら、自分のペースで表現を続けている人もいます。
何をしているのか。何をきっかけに始めたのか。これからどうなっていきたいのか。
そんな話を聞きながら、俺自身の活動や、企画している交流の機会についても伝えています。
歌を作る。練習する。ライブをする。SNSで発信する。
音楽活動というと、そういう部分が一番見えやすいと思います。でも今は、それと同じくらい、人と直接話す時間も大切にしています。
なぜ、そこまで人に会うのか。
今回は、この活動を通して考えていることと、以前から持っている想いが、どうつながっているのかを書いてみようと思います。
以前、ブッキングライブに月何本も出演していた頃の経験と、これから作りたい場所について書きました。
「自分を見てほしい」の先を考えたい
以前の記事では、ライブに出る回数を増やすことと、自分の音楽が人に届くことは、必ずしも同じではないという話をしました。
経験を積むことには意味がある。でも、出演し続けていれば、そのうち何とかなると思っているだけでは、変わらないこともある。
そこで俺が考えるようになったのが、来てくれる人の側から、自分の活動を見直すことでした。
時間を使って、交通費をかけて、チケットを買って来てくれる。その人に、どんな時間を持ち帰ってもらいたいのか。
これは、今やっている交流の活動にも、そのままつながっています。
Zoomで話す時間も、相手が自分の時間を使ってくれていることに変わりはありません。
だから、こちらの紹介や案内だけで終わらせたくない。
相手が今、何を頑張っているのか。何に興味があるのか。これから、どんな機会があったらうれしいのか。
自分が伝えたいことを伝えると同時に、相手にとって意味のある時間になっているかも考えたい。
ライブと会話では、やっていることは違います。でも、相手の立場に立って考えたいという想いは、一緒です。
同じ「音楽が好き」でも、欲しい出会いは違う
一人ひとりと話していると、音楽に関わる人を一括りにはできないと感じます。
大きなステージに立ちたい人。
演奏や歌で生活できるようになりたい人。
仕事と両立しながら、長く活動を続けたい人。
新しいバンドメンバーを探している人。
自分の作品を、もっと多くの人に届けたい人。
それぞれに目指している方向があるし、今いる段階も違います。
「音楽の人脈を広げたい」という言葉も、よく考えると、いろいろな意味があります。
一緒に制作する人と出会いたいのか。演奏の機会を見つけたいのか。活動について相談したいのか。まずは、音楽の話ができる友達がほしいのか。
ここを聞かないまま、「交流会があるから来てよ」と言うだけでは、その人に合っているか分かりません。
出会う人数が増えること自体は、うれしいです。でも、連絡先が増えることと、必要な関係が生まれることは、別の話だと思います。
その人は、どんな出会いを求めているのか。
まずはそこを知る。そのうえで、紹介できる機会があるなら、なぜ合いそうだと思ったのかも伝える。
そんな関わり方をしていきたいです。
夢の大きさだけで、その人の真剣さは測れない
俺自身は、大きな目標を持って音楽をやっています。
ただ、自分がそうだからといって、出会う人全員に、同じ目標や活動量を求めたいわけではありません。
音楽を仕事にしたい人もいれば、今の仕事を続けながら表現したい人もいる。生活の中に、ずっと音楽があってほしいという人もいると思います。
目標をはっきり言える人もいれば、経験しながら、自分の方向を探している人もいます。
そこで、「プロになりたいと言わないから本気じゃない」とか、「すぐ参加できないから意欲がない」と判断するのは、違うと思う。
学校もある。仕事もある。移動にかかる時間もある。使えるお金や、予定を決められるタイミングも違う。
やりたい気持ちがあっても、今すぐ動けないことはあります。
だから、将来の話と同じくらい、今の生活の話も大事にしたいです。
何曜日なら動きやすいのか。どんなペースなら続けられるのか。今は挑戦を増やしたい時期なのか、それとも、目の前の活動を整えたい時期なのか。
その人の真剣さを理解するには、目標だけでなく、その目標にどう向き合っているかを聞く必要がある。
自分のやり方を、そのまま人に当てはめない。これは、これから場を作っていくうえでも、大切にしたいことです。
SPOTを考えるなら、まず、そこに来る人を知りたい
以前の記事で、将来作りたいカフェバー「SPOT」について書きました。
音楽に関わる人が集まり、その人の活動が、さらに誰かに届いていく場所を作りたい。
ただ、場所を用意すれば、自然に良い出会いが生まれるとは限らないと思っています。
人が集まっていても、初めて来た人が話に入れないかもしれない。出演できても、その後の活動につながらないかもしれない。主催する側が想像している楽しさと、参加する側が欲しいものが違うかもしれない。
そういうことを、始める前から全部分かるわけではありません。
だから今、人と話す中で知っていきたいんです。
どんな場なら、初めてでも参加しやすいのか。
どんな相手と話せたら、また来たいと思えるのか。
自分の活動を紹介するとき、何があると助かるのか。
交流したあと、次の一歩につながるには何が必要なのか。
俺が良いと思うものを作ることは大切です。でも、俺の想像だけで完成させてしまいたくない。
将来、人が集まる場所を作りたいなら、今、その人たちの話を聞く時間を持ちたい。
今の活動を、SPOTの完成や成功と同じように語るつもりはありません。まだ考えていることも、これから確かめたいことも、たくさんあります。
それでも、一人ひとりと話す時間は、どんな場所を作りたいのかを具体的に考えるための、大切な積み重ねになると思っています。
案内する側だからこそ、相手が選べるようにしたい
この活動では、俺の話を聞いてもらったり、イベントや交流の機会を紹介したりすることもあります。
当然、興味を持ってもらえたらうれしいし、参加してくれたらうれしいです。
でも、その気持ちが強くなりすぎると、相手の話を聞きながら、頭の中では参加につなげることばかり考えてしまうかもしれない。
そこは、自分でも気をつけたいと思っています。
案内するなら、どんな場なのかを具体的に伝える。何をするのか、どんな人と関われるのか、時間や費用はどうなっているのか。決まっていないことは、決まっていないと伝える。
そのうえで、相手が自分に合うかどうかを考えられるようにしたいです。
今回は予定が合わない。今は求めているものが違う。もう少し詳しく知ってから判断したい。
そういう返事も、普通にあっていいと思います。
一度参加してもらうことだけでなく、その後も安心して話せる関係でいられることを大切にしたい。
参加するかどうかだけで関係の価値を決めてしまったら、せっかく本人の話を聞いた意味が薄くなってしまう気がします。
話して終わりにしない。でも、一度の会話で分かったつもりにもならない
出会った人の活動や、やってみたいことを、あとから振り返れるように整理することも始めています。
話した内容を忘れずに、次の会話や案内につなげるためです。
新しいバンドを探していた人に、関係しそうな機会を伝えられるかもしれない。活動の幅を広げたい人に、別の分野の人との出会いを紹介できるかもしれない。
ただ、記録に残せたことが、その人のすべてではありません。
聞けなかったこともある。こちらが十分に理解できていないこともある。本人も、まだ言葉にしていない気持ちがあるかもしれません。
それに、人の状況は変わります。
新しい活動を始めたり、仕事が忙しくなったり、一緒に活動する相手が変わったりする。以前の目標が、今は少し違う形になっていることもあると思います。
だから、前に聞いた話は、次に話すための手がかりにしたい。
「この人はこういう人」と決めつけるために使うのではなく、「その後どうですか」と聞くために使っていきたいです。
俺自身も、プレイヤーとして挑戦し続ける
将来、場作りやプロデュースにも関わっていきたい。でも、俺自身の音楽活動も、これから続けていきます。
以前の記事で書いた、30歳までにアリーナで満員のワンマンライブをやるという目標も、自分自身が挑戦していく話です。
人に何かを提案するなら、自分も作って、届けて、うまくいかないことにも向き合っていたい。
曲を作る難しさ。人に知ってもらう難しさ。ライブに来てもらう難しさ。限られた時間の中で、何を優先するかという悩み。
自分もその途中にいるからこそ、聞ける話や、考えられることがあると思います。
もちろん、自分が経験したことだけで、誰の活動にも答えを出せるわけではありません。
だから、話を聞く。自分に分からないことは、ほかの人から学ぶ。音楽の外にも目を向ける。
自分の挑戦を続けることと、人との出会いを重ねること。その両方が、これからの活動につながっていくと思っています。
一貫しているのは、関わった人に良い時間を届けたいという想い
ライブ、楽曲制作、SNS、交流、そして将来の場作り。
並べると、いろいろなことをやっているように見えるかもしれません。
でも、俺の中では、つながっています。
自分の音楽を聴いてくれる人に、楽しんでもらいたい。ライブに来てくれる人に、来てよかったと思ってもらいたい。一緒に活動する人にも、その関わりが良い経験になってほしい。
そして、音楽を続けている人が、自分に合う仲間や機会と出会えたらうれしい。
関わってくれる人の時間や気持ちを大切にしながら、音楽を通して、良い時間や次の可能性を作っていきたい。
そこが、以前の記事から、今の活動まで続いている想いです。
音楽を大切にしているからこそ、曲やステージだけでなく、それを誰に、どう届けるのかまで考えたい。
人との関係を大切にしたいからこそ、自分の活動を知ってもらうだけでなく、相手の活動も知りたい。
そして、良い場所を作りたいからこそ、まずは一人ひとりと向き合うところから始めたいです。
これからも、一つひとつの会話から
今やっている会話が、すぐに共演や共同制作につながるとは限りません。イベントへの参加が、その場で決まらないこともあります。
それでも、お互いが何をしているのかを知ることには意味があると思います。
あとから何かの機会が生まれたときに、顔が浮かぶ。活動の変化をきっかけに、また話せる。前に聞いた言葉を思い出して、連絡できる。
そんな関係を、少しずつ増やしていきたいです。
俺も、まだ道の途中です。どんな場や関わり方が良いのか、実際に人と話しながら考えているところです。
だから、これからも会って、聞いて、考えて、動く。自分の音楽も、ちゃんと磨いて届けていく。
音楽や表現に関わっている方。
これから何か始めてみたい方。
一緒に活動する仲間や、気軽に話せる相手を探している方。
よかったら、今取り組んでいることや、これからやってみたいことを聞かせてください。
以前の記事で書いた想いを、言葉だけで終わらせず、日々の活動につなげていきたい。
その一つが、今、一人ひとりと話しているこの活動です。
音楽が人に届くこと。人と人が出会うこと。そこから、新しい楽しみや可能性が生まれること。
そのために、これからも動いていきます。
イマドン
今回の活動につながる想いを書いた記事